マスクの発注
問い合わせから納品まで、マスク発注の一連の流れ。
工房が決まったら、いよいよ発注です。ここでは問い合わせから納品までの一般的な流れと、各段階での注意点をまとめます。細部は工房ごとに異なるため、必ず各工房の案内(発注規約・注文ガイド)を優先してください。
なお、マスクの発注と肌タイツの発注は基本的に別物です。このページではマスクの発注を解説します。肌タイツについては肌タイツの発注を参照してください。
発注前に準備するもの
Section titled “発注前に準備するもの”- キャラクターの資料: 版権キャラなら公式画像を複数角度分。VRChatアバターの場合は利用規約の確認も済ませておきます(キャラクター選びと版権の考え方)
- 採寸データ: 頭囲など、工房指定の項目(下記のマスクの採寸)
- 予算と支払い手段: 前払い分を用意。海外工房なら決済方法(クレジット、代行など)も確認(費用の目安と予算計画)
- 希望仕様の整理: 髪型・髪色、アクセサリー、表情差分、内蔵ファンの有無など、要望を箇条書きにしておくとやりとりがスムーズです(下記の仕様と料金の考え方)
マスクの採寸
Section titled “マスクの採寸”マスクの発注には採寸データが必要です。採寸が不正確だと、完成してから「頭が入らない」という取り返しのつかない事態になりかねません。聞かれる項目は工房の指示によりますが、たとえば次のようなものがあります。
- 身長・体重
- 肩幅
- 頭囲: 眉の上〜後頭部の一番出ている部分を通る、頭の一番太い周囲。メジャーを水平に保って測ります
- 首囲
- 眉間〜顎先: 顔の縦の長さ
- 瞳孔間距離: 左右の瞳の中心の間隔。のぞき穴の位置に関わります
どの項目をどう測るかは必ず工房の指示を最優先にしてください。また、メガネをかけたままでも着用できることが多いですが、着脱時にメガネが曲がったり、マスクによっては着用できない場合もあります。視力矯正が必要な人はコンタクトレンズの用意がおすすめです。
頭のサイズには個人差が大きく、平均より大きい場合はマスクの内寸調整に関わります。発注前の問い合わせ段階で頭囲を伝えて、対応可能か確認するのが確実です。
採寸の基本は次のとおりです(肌タイツの発注の採寸でも共通)。
- 一人で測らない: 頭囲や背面は自分では正確に測れません。誰かに手伝ってもらいましょう
- 柔らかいメジャーを使う: 金属製ではなく、洋裁用のテープメジャーで測ります
- 締めすぎない・緩めすぎない: メジャーが肌に軽く触れる程度の張りで
- 複数回測って平均を取る: 1回の計測はずれがあるもの。2〜3回測って確認しましょう
サイズが合わないマスクは、きついと最悪着用できず、ゆるいと頭の中でずれて、のぞき穴と目線が合わなくなります。内装クッションの足し引きである程度調整できますが、対応できる範囲には限りがあります。納品後に問題が発覚した場合は、放置せず工房に相談してください(修理・リペイントの頼み方)。
仕様と料金の考え方
Section titled “仕様と料金の考え方”マスクの価格は「本体+仕様・オプション」の積み上げで決まります。同じ工房でも、頼む仕様によって数万円単位で変わるのが普通です。見積もりの前に、どこまで頼むかを整理しておきましょう。
- 髪型によって価格が変わる: ウィッグはマスクと一体で作られるため、髪の長さやボリューム、ツインテール・編み込みなど造形の複雑さが価格に反映されます
- アクセサリーは別料金が多い: ヘアピン・リボン・猫耳・帽子といった小物やパーツは、本体価格に含まれずオプション料金になっていることが多いです
- 表情差分を発注できる工房もある: 目や口のパーツを差し替えて表情を変えられる「表情差分」をオプションで受け付けている工房があります。後から単品で追加するより、本体と同時に発注したほうが色味や造形が揃いやすく確実です
- 内装系のオプション: 内蔵ファン(換気用)や内装クッションの仕様も、標準装備かオプションかは工房によって分かれます
見積もりを比べるときは、金額だけでなく表示価格に何が含まれているかを必ず確認しましょう(費用の目安と予算計画)。
Taobao等で中国の工房に発注する場合の流れ
Section titled “Taobao等で中国の工房に発注する場合の流れ”着ぐるみ工房は中国に多く、Taobao(淘宝)などの通販プラットフォーム経由で発注するケースが代表的です。おおむね次の順で進みます。
- メッセージで相談・見積もり: チャットでキャラクター資料と希望仕様を伝え、金額と納期の見積もりを受けます
- 前金の支払い: 内容に合意したら前金を支払い、正式に受注となります
- モデリングの確認: 造形(モデリング)の画像を見せてもらい、修正希望があればこの段階で伝えます
- ウィッグカラーの決定: 髪色を相談して確定します
- 完成: 完成した実物の写真で最終確認します
- 発送: 国際便で発送されます。受け取り後は後述の「検品・納品」へ
なお、前金の支払い後に「前金カード」のようなメッセージカードを送ってくれる工房もあります。
連絡手段の確認も忘れずに。 Taobaoのメッセージ機能は、客側から数週間ほどメッセージを送らないでいると、ショップ側からメッセージを送れなくなる仕様のため、注文時に別の連絡手段を聞かれるのが基本です。QQのIDを聞かれることも多いですが、現在QQのアカウントを日本から簡単に作ることはできません。別の連絡手段でも問題ないか、注文時のチャットで確認しておくのが確実です。
中国の工房への発注が、すべてTaobao・購入代行経由というわけではありません。河妖工房(コウヨウ工房)のように日本に実店舗を構え、X(@heyaoheyao)で日本語での発注を受け付けている工房もあります。日本語でやりとりできる窓口があるかどうかは、各工房の公式サイト・Xで確認してみましょう。
問い合わせ・見積もり
Section titled “問い合わせ・見積もり”ここからは、発注の各段階を順に見ていきます。注文経路(公式サイト・X・Taobao等)によらず、考え方は共通です。
- 受注状況の確認: 工房の公式サイト・Xで受注受付中かを確認します。受付期間限定・抽選制の工房では、まず受注枠への応募が必要です
- 問い合わせ: 指定の窓口(フォーム・DM・メール)から、キャラクター資料と希望仕様を添えて連絡します
- 見積もり: 仕様を詰めた上で金額と納期の提示を受けます。不明点はこの段階ですべて解消しましょう。含まれるもの・オプション・送料・キャンセル規定は特に重要です
見積もり内容に納得できなければ、断っても問題ありません。複数工房で相見積もりを取ること自体はマナー違反ではありませんが、決めたら早めに他方へ断りの連絡を入れるのが礼儀です。
契約・支払い
Section titled “契約・支払い”- 個人工房が多いため、書面の「契約書」がない場合もありますが、合意内容(仕様・金額・納期・キャンセル条件)が記録に残る形(メール・DMのログ)でやりとりしてください
- 支払いは前払い一括、または着手金+残金の分割が一般的です。振込先や決済方法は工房の案内に従います
- 海外工房の場合、為替レートにより日本円での支払額が変動することがあります
制作中のやりとり
Section titled “制作中のやりとり”- 工房によっては、造形チェック・塗装チェックの中間確認があります。写真を見て修正希望を伝えられる貴重な機会なので、遠慮せず具体的に伝えましょう。ただし、確認工程の回数や修正できる範囲は工房のルールに従います
- 進捗報告の頻度は工房ごとにまちまちです。長期間連絡がなくても制作は進んでいることが多いですが、公称納期を大きく過ぎた場合は丁寧に問い合わせて構いません(納期と待ち時間)
- 制作中の画像をSNSに投稿してよいかは工房によります。公開可否を確認しましょう
- 発送連絡: 発送方法と追跡番号を確認します。海外からの場合は通関で数日〜数週間かかることもあります。また、工房によっては国外への直接発送に対応していないことがあります。その場合は、現地の住所で荷物を受け取って国際便で送り直してくれる転送サービスを利用しましょう(発注前に発送方法を確認しておくと安心です)
- 受け取り: マスクの箱は非常に大きいです。受け取り日時の指定と、玄関までの搬入経路を考えておきましょう
- 検品: 開封の様子を動画または写真で記録しながら、次を確認します
- 輸送破損(ヒビ、塗装の欠け、パーツのずれ)がないか
- 発注仕様との相違がないか
- 付属品(予備パーツ等)が揃っているか
- 問題があれば速やかに連絡: 破損や相違があった場合、開封記録を添えて工房と配送業者に連絡します。時間が経つと輸送保険や補償の対象外になることがあるため、納品後すぐの検品が鉄則です
問題がなければ、お迎え完了です。着用手順(はじめての着装)に進みましょう。肌タイツがまだの場合は肌タイツの発注へ。
トラブルになりやすいポイント
Section titled “トラブルになりやすいポイント”- 仕様の認識ずれ: 「思っていた顔と違う」の多くは、参考資料の不足や要望の曖昧さが原因です。資料は多めに、要望は具体的に
- 納期遅延: ある程度は起きるものと考え、イベント等の予定を納品前提で組まない
- 連絡の途絶: 長期間音信不通になった場合の対応は納期と待ち時間を参照
- キャンセル・返金: オーダーメイド品は原則キャンセル困難です。契約前にキャンセル規定を確認しておく
- 無断転載・トレース疑いの資料: 他工房の作品画像を「こういう感じで」と参考資料に出すのは失礼にあたる場合があります。公式画像・自作資料を基本にしましょう
